電解研磨の方法

電解研磨とは、製品をプラス側にして電解液を介して直流電流を流し、金属表面を
溶解させることで研磨効果を得る方法です。物理的研磨とは異なるいろいろな特徴があります。

※電解研磨と物理研磨の特徴についてはこちら

実際の電解研磨の方法については製品の特徴や、目的などによりいろんな方法がありますが、浸漬による方法が一般的です。下の図がそのモデルです。

 

浸漬での成行き電解研磨

 

製品を箱型の容器と想定すると、それを電解槽にいれて通電するだけですと、電解研磨の効果は概ね外面にしか及びませんが、下の図のように内面に対極を設置することで、内面にもその効果が及ぶようにすることが出来ます。

 

内面対策を施した電解研磨

 

以上からわかるように、電解研磨とは言っても、槽に入れて電気を流せば全面が
電解研磨されるわけではなく、電解研磨されにくい部分に対しては対極を設置しないと電解研磨の効果は及びません。

上図の場合のように電解液に浸漬し対極を設置する等の対策をしないで電解研磨する場合のことを「成行き」と呼び、コスト的には最も安くなります。下図のように対極等を設置する場合はそれが複雑、困難なものほどコストは高くなります。

※電解研磨されにくい部分についてはこちら